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とりとめもない話 

 某イラストSNS投稿の漫画の話で、こういうのがあった。

 量産型の人造人間たちが危険な調査任務に送り出されて、獲得した情報やチームメンバーの損害をリアルタイムに報告していると。で、今まさに、報告者が最後の1人になってかつ自分もやられようという場面で、被報告者が「見事な働きだよくやってくれた」「この情報は必ず存分に役立てよう」「安心して死になさい」とその最後の1人に言い渡し、それで彼は「了解しました」と言って穏やかに惨殺される――というシーン。


 んでこれを見て、「最後の安心して死になさいのセリフが無慈悲な感じでいいですね!会社に有益な情報が大事でそれ以外は生き死にすら関与しない姿勢が、物凄くらしいと思いますww」というコメントをしていた人がいた。

 ……どうなのだろう、この感想は。

 使い捨てを前提に作られたであろう存在の最後に対して、ねぎらいと称賛を与えた上で、いたわりの言葉すら述べているわけである。お前の生は無意味無価値なものではなかった、見事に生き、課せられたものを十全に果たし終えたのだと。だから、最後を迎えるに当たって、安心していい――

 「道具」に対する態度としては無慈悲どころか慈愛深きと評価してもいいくらいではないか。報告を受けるだけ受けて、特に任務に必要でない限りは何のリアクションも与えない、「コミュニケーション」は一切取らない、というような姿勢であってもおかしくなかったのだから。しかも、それが「死ぬ」際のケアをきっちりしているのだ。「生き死ににすら関与しない」というのは酷い言い草だと言ってもよかろう。部下を死地に送り出した上司として見ても、なかなかに立派な態度ではないか。



 さて、もちろんこのストーリーやコメントを非難したり、この人個人がどうだとかあげつらったりしたいわけではまったくなく、単に、随想が「書く」という状態へと閾値越えする現象がたまたまこれを見た時に起こったというだけなわけだが、さておき何を思っていたかと言えば――

 ある個人が、ある存在の行動の一側面だけを自分の素朴感覚で切り取って、その感覚のまま「こいつはこうだ」という価値判断し、遡及的に全人的イメージを再構成して、そのイメージを再生産(口に出すetc)する時、そこにどれほどの歪みや偏向が発生してしまっているか、ということである。しかも、往々にしてそのイメージは単純明瞭あり素朴感覚に訴える分、波及しやすいものだ(素朴感覚云々について言えば、イメージを作った人物の感覚があまりに逸般的だと、かえって波及力がなくなることもあるが)。

 個人的感覚としては、いわゆる「大きな目的とそれによる犠牲」的文脈でこの歪みは起こりやすいように思われる。先に挙げた例もこれの一つと言えようし、RPG的メディアにおいても、「世界の命運とヒロイン1人の命」というような対立項は、もはや古典となっている。戦前の「お国のために」への反動やらがあるのかもしれないが、「大義と犠牲」は巨大な敵として使われやすいのかもしれない。

 この大きな目的と犠牲というネタに正面から挑んだフィクション・キャラクターとしては、「超人ロック」のライガー教授や、『ウォッチメン』のオジマンディアスなどが思い浮かぶ。私にとっては、「第三の道」を探し出して英雄的探索行を成し遂げたぜヒャッホーというフィクションが世に溢れている分、かえって両作品の「誰かがやらなくてはならないんだ」という言葉がより強く響いてくるのである。そしてその上で、「その後」の世界を行き進んでいく各作品の主人公達の思いがさらなる(作品の)根底として読む目に飛び込んでくるのだ。


 とりとめもないが、まあ、要は、週刊誌の一記事を見て醜聞を向けられた人間の全人格を判断したり、断罪したりするような真似をしないよう気をつけようぜ程度のくだらない話をしていたのだろうと思う。
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