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雑惑:『テラ』について 

 こないだ『テラ』を久しぶりに遊んだのだが、やはり凄いゲームだと実感せざるをえない。フェドゥッティがデザイナーとして如何に優れているかがよく分かる。あれだけのシンプルなメカニズムで、十全にゲーマーの楽しみを喚起せしめかつ、テーマを表現し切っているのだから。クニツィアさんも見習って欲しいものです、いやまったく。

 クニツィアの作品を見る度に思うのは、何で彼は人生ゲームとかUNOとかのゲーム空間にいないんだろうなぁということだ。なんだろうな、時代が悪かったんだろうか。生まれた場所が悪かったんだろうか……というようなことを思うのは、アメリカ中心的文化感に毒されているのかもしれない。



 しかしテラは素晴らしいゲームだが、フェドゥッティに依頼したフォーラム・バルセロナ2004の人々のオファーは「平和と文化的多様性、持続可能な発展についてのゲーム」であった……以下は、テラのルールブックに載っている彼らのメッセージである。

 この世界で何が起きているのかということについて、無関心なままであり続けることはできません。驚異的に発展する通信技術、増加する一方の人口流動、そして経済におけるグローバリゼーションの進行……これらに煽られて、もはや国境という障壁を保つことはできなくなっています。一切合切の多様性に抱かれたこの一なる世界が、私たち個人個人の裏庭となってきているのです。我々皆にとり、自身のそれと異なる文化の枠組みを理解し、敬意を払うことを身につけ、受け入れてやるというのは難しい課題です。世に多くの場合、耳を傾けることよりも争うことの方が好まれてきました。フォーラム・バルセロナ2004は協働と討議の場となり、ここで国々の間の対話と協調、そして寛容とが打ち勝つでしょう。皆さんが、私たちのこの星が直面している数々の危機に対して解決をもたらす機会を提供する本フォーラムのために、特別に構想されたゲームが『テラ』なのです。
(英語版が悪文なので、スペイン語版などを援用している)

 確かにテラは「数々の危機への解決の機会」を提供してはいるが、テラがプレイヤーの心に喚起するものはそれ以上のものである。フォーラム・バルセロナ2004は「対立と協調」(もっと言えば「対立から協調へ」)という二つの元を設定しているが、テラというゲームの想定はそれを越えたところにある。

 プレイヤーがどのような単位か曖昧であるが、プレイヤーたちが「あらゆる地域のあらゆる問題に協力して当たり、どの地域でも諸行動・資源の価値は変わらない」ことからも分かるように、テラにおいてはもはや文化文明を横断した協調は実現されているのだ。

 テラは平和と文化的多様性の勝利を謳ったフォーラムの意気を軽々と受け入れて見せた。そしてその先にあるものを示したのだ――文化文明よりさらに人間存在にとって根源に近い、「私欲と公益」という元の対立である。

 各プレイヤーは私腹を肥し、スタンドプレーに走りながらも、全員が拠って立つこの世界という基盤は維持しなければならない。このバランスを取るというのがテラのゲーム性の根幹であり、それこそが「持続可能な発展」というテーマについてフェドゥッティが提出したメカニズムに他ならない。

 痛烈な皮肉としか言いようがない……フォーラム・バルセロナの関係者がこれをプレイした時の感想を是非知りたいものだw






・追記

 テラが物凄いゲームだとは真剣に思っているが、だからといって私がテラばかりを回したりはしているなどということはない。メカニズムが荒っぽかったり題材がとってつけたようだったりしても、テラよりも遊びたい、面白い、と惹き付けられるゲームはたくさんあるし、私の周囲では(おそらく多くのグループ同様に)正直テラはネタゲーとして扱われている。

 まあ「全員が真剣に地球を救おうと思ってても滅ぶ時は普通に滅ぶ」というバランスになっている関係上(まあそういうもんだよね!)、ネタゲー扱いもやむなしというところではあるがw、やはりテラは、現実認識(笑)を強烈に植え付けてはくれるが、その分絶望を与えてしまうという点でユネスコにとって痛そうなゲームだと思わざるをえないw

 さておき、あまり回すようなゲームではないので熟達もしていない。たまにしか走らないので、誰かにスタンドプレーさせて利益のバランスを図るとか、そういうことを考える余裕もなかなかない程度である(自分が負けるなら地球の維持に貢献する必要もない、と誰かに思わせてしまった時点で、己も負けになるというゲーム構造なため、勢力均衡は図っておくのが重要な筈)。困ったものだ。
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laevaと名乗っていましたが、呼ばれる際に恥ずかしいという問題が発覚して以来、にるば(nirva)と名乗ってます。RPG、ボードゲームなどが趣味。
 
 コメントへの返信が大体遅れておりまして失礼しておりますが、おそらく質問等は、twitterの方でしていただいた方が短時間で認知できる確実性が高いかと思います(右カラム参照)。

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