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狂信者について多少の検証、またはとある版ごとの変遷 

 HJ版ルルブの職業:狂信者ですが、「ただの見落としかもしれない」とか言って放置するのも個人的にアレなので、ルルブを確認してきました。&それだけで終わるのもアレなのでさらに多少の随想を。



 結論から言うと、やはりありませんでした。ただ、ラインナップを眺めていると、それに代わると思われる(というか、6版で代わられたと思われる)同じポジションの職業がありました。「革命家」です。ちょっと内容を具体的に比較してみましょう。以下、技能パックと解説を書式そのままに抜粋。まずはHJ版から。

第5版(5.1e)
1983-1992

革命家 ―― 隠す、拳銃、隠れる、マーシャルアーツ、説得、ライフル、目星、+個人的な得意技能としてあと1つの技能

革命家 ― 安楽な生活を非難し、よりよい生活のためのアジテーションをするキャラクターです。暴力を信奉する革命家もいますが、大多数である非暴力的な革命家であっても、意志堅固で執念深くて無慈悲という点では、爆弾を使って暗殺したりする者たちとあまり変わりはありません。革命家たちは差別や境界を廃止し、すべての人類は兄弟だとみなすことを夢見ています。一方では、革命家は貧乏人や虐げられた人々と同じ貧困や救いのなさの中にいます。国粋主義と社会正義と宗教がからみ合っている場合が多く、行き当たりばったりな暴力的な行為よりも、部外者の同情の方が大きな意味がある場合が多いでしょう。革命家は普通は若者ですが、戦いが長引いているような場合には、年とった革命家もいるかもしれません。痩せていて、身なりがさっぱりしていて、熱情的で、理想に燃えています。女性の革命家もかなりいます。

 蛇足ですが、「1983-」というのはサンディ・ピーターセンの第2版までのテキストをそのまま使ってる部分が多々あるということです。さておき次は第6版、エンターブレイン版です。

第6版
2004

狂信者――〈隠す〉、〈隠れる〉、〈心理学〉、〈説得〉、〈図書館〉、+次の技能の中から2つを個人的な技能として選択:(〈化学〉、〈電気修理〉、〈法律〉、〈薬学〉、〈ライフル〉)、+個人的あるいはその時代の特色的な技能としてさらに1つの技能。

狂信者――熱情に溢れた性格で自分のヴィジョンに駆り立てられ、安楽な人生というものをさげすんでいる。人類にとってより良い人生のために、あるいは人類にとって最も価値のあるグループだと信じている組織の利益のために人々を扇動する。中には暴力という手段で自分の信念を押し進めようとする者もいる。大部分の者は平和的にやろうとしているのだが、そういう者でも意志堅固で執念深く、扱いにくいことには変わりないだろう。信念のためにはどんな弁明でもするだろう。狂信者は若者だけとは限らず、年を取った者もいるかもしれない。女性の狂信者もかなりいる。

 一見して、同じ言い回しの流用や、ああ改稿だなと分かる部分が多々あるのを見て取れるでしょう。ちなみに我が国に翻訳されたのは、この他にボックス版でHJから出た第2版(1983)がありますが、第2版は本当にベーシックなラインナップしかなく、これらに相当しそうな職業は載っていません。






 さて、言うまでもないことでしょうが、この名付けの変化に説明をつけるのはそう難しくありません(まあ流石に、「革命家」「狂信者」の原語が同じということはないでしょう)。


 90年前後には、「左翼の闘士」というものが「そろそろ過去のものになってきた」けれど「まだまだ記憶に新しく」「デザイナーやゲーマーも、大学時代他で実際に彼らを知っていた」りする存在だったと思われます。そろそろベルリンの壁も壊れ、「歴史の終焉」なんて与太が語られたように、無邪気に「ああ、1920年代なら欠かせないよね」とか言えたわけです。

 一方、歴史の終焉などという言葉が与太に終わり、世紀末から21世紀にかけて種々のイデオロギーが爆発したのは今を生きる我々が知っての通りです。第6版が出版された2004年は既に、コソボ紛争や911を体験した世界。かくて、過去のものとして無邪気に書かれた「革命家」、「イデオロギーと言えば」と還元されて他の小さなイデオロギーを吸収してきた左翼運動家を示唆する言葉は、爆発した種々のイデオロギーを包摂できる、さらに枠が上の表現に差し替えられた――そんな流れなのでしょうね。


 しかし広義にはというか、解説で表現したいだろうことにはジョン・レノンみたいなのも視野に入ってたりするでしょうが、革命家の技能パックはガチ暴力革命家ですね。てか、マーシャルアーツがある辺りを見ると、革命家と言うよりも専門の訓練を受けた潜入工作員とかをイメージしているんでしょうか?コミンテルンのエージェントと言えばどこにでも行けそうな気がするのは確かです――毎回「党になんて報告すればいいんだ……」とかくずおれるわけですねw

(マーシャルアーツという点だけを取って「モハメド・ア(ry」と書きかけたけどただの妄言。

 一方、狂信者のパックは革命家から見ると大分穏当になっています。戦闘技能が削られて〈心理学〉が入ってる辺りなど特にそうです。現代アメリカで最も代表的な「狂信者」のイメージと言えば、先ほど911に触れたようにむじゃっひでぃーんな人々だと思いますが、そんなパッケージングでは全然ありません。というか、流石にアメリカのゲーマーも、ムジャヒディンになって他の探索者にからむのは難しいと思っているのでしょうw……私は前回書いたように、ミリシャやサバイバリストみたいな連中を想定したパッケージングじゃないかと思ってますが、どうでしょうねぇ。






 三つの版を見比べて他に目に付いたことと言えば、「これはどんなゲームか」というキャッチコピーの違いですね。簡単に言うと、第2版(ボックス版)では「Fantasy Role-Playing in the Worlds of H. P. Lovecraft」となっているのが、第5、6版では「Horror Roleplaying in the Worlds of H. P. Lovecraft」になっています。初期時代には、ルーンクエストのスピンオフという側面が強く、RPG文化のメインストリームの空気を濃厚に保持していた……ぶっちゃけ「わーいエキゾチックな怪物に出会ったぞ!あっちには邪神を崇める亜人種が!銃を持って打ち倒せ!」という空気が強かったのでしょうw
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しつこく狂信者

 こないだやってしまえ」という感じで英語版クトゥルフをPDF購入したのですが、うわスキャン商品かよとか思っているうちにふと思い出したの...

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laevaと名乗っていましたが、呼ばれる際に恥ずかしいという問題が発覚して以来、にるば(nirva)と名乗ってます。RPG、ボードゲームなどが趣味。
 
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