/*http://blog-imgs-86-origin.fc2.com/n/i/r/nirvanaheim/css/91108.css*/

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

キャラクターのクラスとレベル 

シリーズ「エベロン・アンダー・ザ・グラス
原文「Character Classes and Levels
原著:ショーン・K・レイノルズ
訳文文責:laeva




 ようこそ「エベロン・アンダー・ザ・グラス」へ。本コラムではエベロン世界で遊ぶ際の、D&Dにおける定番的テーマの取り回し方を見ていきます。失われたアーティファクトの探索であろうと、古文書からの知識の発掘であろうと、はたまたゴブリンの蜂起への対処であろうと、エベロンではエベロンなりにいくぶん違った形を取るのです。本シリーズは、エベロンで遊ぶプレイヤーやDMの皆さんが、この世界について「らしさ」の感覚を得るための手助けとなるでしょう。

 今回の記事では、エベロンにおけるキャラクターの、クラスとレベルについての基本的な考え方に触れていきたいと思います。
1.PCクラスは稀である


 一般的なD&Dキャンペーン世界では、PCクラスを持つキャラクターというのはありふれているわけではないものの、特別な存在とは言えぬ程度に頻繁に見かけられる存在です。例えば『ダンジョンマスターズガイド』の136ページを開いてみて下さい。「人口200人の平均的な小村」には13人のPCクラス持ちキャラクターがいて、うちクレリックとファイターが3人ずついることになっています。この数字は小さいものだと見えるかもしれませんが(人口全体の一割以下ですからね)、要は、小村にでもPC4人の1パーティーを上回る数のPCクラス持ちNPCがいることになるのです。

 これに対してエベロンでは、ほとんどの人々はPCクラスを獲得する素質を有していません。アデプトとエキスパートが神殿を運営していて、かたや稀にしかいないクレリックは教会の真の騎士として位置づけられています。ファイター達が戦いの専門家、士官としてある傍ら、最終戦争を生き延びた典型的ベテラン戦士は2レベルのウォリアーです。そこらの巾着切りは単なるエキスパートですが、ギルドマスターやマスターシーフと呼ばれるような者はローグクラスに就いています。そしてありふれたマジックアイテムを作る術者であるメイジライトが巷にいる一方、「真なる」ウィザードのみが最強の呪文を操り、伝説に残るアイテムを創り出すことができるのです。

 PCクラスを持つ人物というのは目立つ存在です。実際には経歴が浅い者だったとしてもそのことに変わりはありません。PCクラス持ちのキャラクターというのは、例えば往年のアメリア・イアハートのような人物だったり、ワイアット・アープやまたトマス・エジソンのような人物――つまり、名高く、常人にはとても成しえないことをこなしてしまう力がある人々なのです。誰か、これら英雄達の若き日を知っている人に尋ねてごらんなさい。皆こう言うでしょう――彼らは何か偉大なことを為すべく運命づけられていたのだ、と。もちろんその一方で、ほとんどの人は「あいつらは正気でない」などとも思っていたでしょうし、この「特別さ」というのは良し悪しなものでしょう。とは言えやはり、PCクラス持ちのキャラクター達は、下層大衆の前にあって、稀で例外的な存在なのです。エベロンでは「真なる」クレリックやウィザードは尊敬の対象、あるいは畏怖すべき人物とさえ見られるでしょうし、パラディンは「いて当然だ」と皆さんが思っているような存在ではないのです。

 これと同じ基準が悪なるキャラクター達にも当てはまります。例えその年若い時期であっても、彼らは際立った存在なのです。街の民衆は動物を責め苦しませ解剖した若者のことを記憶に留めていますし、後年、その若者が地下竜教団に入ったと聞けば皆が「ああ、やっぱりな」と頷くことでしょう。またあるいは、ディマイズ(『エベロン・ワールドガイド』の250ページ参照)として知られるようになった女性を、かつての学友は「奇妙で取り憑かれたような女だった」と記憶していて、「何か悪事をたくらんでいるのではないか」といつも疑っていたことでしょう。現代において悪事を働く者というのは大方「物静かな人でしたよ。もめごとを起こしたことなんてありませんでしたね」と隣人に言われるような人間ですが、そこがエベロンでは「いつも薄気味悪い感じがした。ぞっとするような奴で、近くにいてほしくなかった」と、特殊な人物として想起されるわけです。

 ゲーム中、プレイヤーはおそらくNPC(クラスを持つNPC)を珍しいもののように感じていることでしょうが、ちょうど同じように、ゲーム世界の一般人はPCのことを珍しいものだと認識しているということも心に留めておくべきです。その上で、言うまでもないことですが、記憶に残るような悪役NPCはPCクラスを持っていなくてはなりませんし、またNPCクラスのキャラクターなどは魅力的な悪役たりえません。つまり、英雄たるPCと悪党側にとってのPCとの間には表裏一体の均衡関係があるべきだ、と言いたいのです。インディ・ジョーンズは『レイダース/失われたアーク』の中でルネ・ベロックと競い合いましたが、これも対等な争いでしたでしょう。英雄たるPC達もまた、折々に対等な敵手と対決するべきなのです――PCクラスを持つキャラクターが稀なエベロン世界であっても、です。



2.高レベルキャラクターは稀である


 ダンジョンマスターズガイドは、「典型的なキャンペーン世界」には(その世界全体を見ればですが)非エピックならばどのレベルにも満遍なく、相当数のNPC達がいることを当然のこととしています。例えば同書から導いた「典型的な小都市」にはプレイヤーズハンドブック記載のクラスの7レベルキャラクターが最低でも一人ずついますし、大都市ならばこれが10レベルに、巨大都市ならば13レベルになります(そしてその「最大レベル」NPCの半分のレベルの者が幾人かおり、さらにそのまた半分のレベルの者が多数……と続いていきます)。

 エベロンではこれらの数字は格段に小さくなります。PC達のPCクラスが彼らをして一般人から隔絶した存在たらしめているのとちょうど同じように、その英雄的探索行こそがクラスレベルの上昇を導き出しているのですから。エベロンの作者であるキース・ベイカーは、『ドラゴン・シャード』の1記事でこう指摘しています――「20年間務め上げたベテラン兵士が、2レベルにとどまっているのは全く当然にありうることだ。ほとんどのNPCは、PCが獲得するようなやり方で経験点を得ることはないのだから」と。同記事で提示された独自の共同体作成テーブルを見れば、エベロンの各社会が擁する高レベルキャラクターが通常のキャンペーン世界に比べて少ないことが具体的に分かるでしょう。これはどういうことかというと、若きPCは幾月かのわずかな期間の冒険をくぐり抜ければ故郷の町の誰よりも高い力を得られるのだ、ということであり、それどころか町どころか大都市にいる熟練した人物をすら凌駕できるでしょう。エベロンにおける「高レベル」のキャラクターというのは、10レベルに満たないこともあるのです(例を挙げますと、かのロード・オブ・ブレードは12レベルですが、彼は配下たるウォーフォージド軍団のみならず、その個体としての力によっても畏怖の対象となっているのです)。

 ゲームプレイという観点から見て、このことはどういう意味を持つのでしょうか?それは、「名声を得た冒険者は重要人物と見なされる」ということです。エベロンの「典型的な大都市」には4レベルかそこらのファイターもわずかに5人しかいません。ですからそこに6レベルの英雄達4人パーティーが訪れると、それなりの関心が向けられるわけです。コモナーや若いウォリアー達は、この訪問者は地元の闘士達を打ち負かせるだろうかなどと声高に談義しますし、メイジライト達は滞在中のウィザードについてのゴシップに興じて、「自分たちの市場」にいらないマジックアイテムを投下していくつもりはないだろうかなどと語り合います。かたや堕落したアデプトや貪欲な司祭(エキスパートの)が、あの自分たちと同門の「新参者のクレリック」が寺院での自分たちのビジネスをぶち壊してしまうのではないかと心配していたり、スリや暴漢達が、「例の噂の罠暴き屋」が地元のシーフギルドに取って代わろうとしてやしないか、などと思っていたりもするのです。6レベルのキャラクターだとB級の「名士」程度でしかありませんが、それでも名士には違いありません。これが10LVになると、スターです。NPCもそのように取り扱うことでしょう。

 一つの考え方としては、この名声についてはテレビショーや連続ムービーシリーズのように捉えればいいでしょう。シリーズの最初の数話の段階では、キャラクターについてあまり知らない視聴者は彼らにさしたる愛着を持ってはいません。大体6、7話目を過ぎるくらいから、キャラクターについて好き嫌いを論じられるくらいに知り、彼らがどのようなの振る舞いをするのか想定できるようになるのです。1クールが終わった後になると、視聴者はもう各キャラクターを愛するか嫌い抜くかという程にはなっているでしょう。PC達の、メインとなる冒険シナリオ1つ1つがこの番組の1話に当たるわけです。はじめの段階ではPC達は無名の存在で、その腕前も証明されていません。ですが数シナリオもこなせば噂の種になるようになり、フォロワーがつく程度によく知られた存在になっているでしょう――思いもかけぬ敵ができる頃にすらなっているのではないでしょうか。そして1年もキャンペーンを経れば、その評判は一般庶民によく知られるようになっていて、またPCの死を望んでいる不倶戴天の敵手が何人もいるようになっているでしょう。悪漢達が英雄たるPC達に隠れてならず者を引き入れようとしている一方で、悩み事を引き起こすならず者を英雄の助けによって撃退してもらおう、と困った民衆がPCのところにやって来るでしょう。仕事を探して酒場をぶらつく必要はPC達にはなくなります。道端にいれば人々の方から接触してくるでしょうし、その居所を探し当てるのは地元当局者達にとってお手のものになっていることでしょう。

 PC達が備える心身の力・影響力の水準は、彼らをして世界中のほとんどの人間よりも1段上の存在たらしめています。そして、旅行と情報伝達の手段が発達しているエベロンでは情報というものは速やかに飛び回り、彼らの評判は、功業を実際に為したその場所周辺を越えて好悪問わず広がっていきます。ここではPC達は英雄なのであり、控えめに過ごすにはかなり苦しい生活を送っていることでしょう。まあ、DMにとっては幸いなことです。PC達が有名になっているということは、彼らに刺激と、危機と、そして崖っぷちのアクションとをぶつけてやること――それが多少簡単になったというだけの話なのですから!





著者について

 ショーン・K・レイノルズはカルフォルニア州エンシニタス市に在住しており、最近テレビゲーム会社の職を辞しました。D&Dにおいて、彼は『モンスターマニュアル』『フォーゴトン・レルム・ワールドガイド』『Savage Species』にクレジットされています。本記事についてのキース・ベイカーの助言に感謝。ショーンのウェブサイトにはさらなるゲーム資料が公開されています。




 ゲーム『ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ』の原作は、E・ゲイリー・ガイギャックスとデイヴ・アーンソンによってデザインされました。その後、原作をもとにして『ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ』の新版がジョナサン・トゥイート、モンテ・クック、スキップ・ウィリアムズ、リチャード・ベイカー、ピーター・アドキソンによってデザインされました。D&D、ダンジョンズ&ドラゴンズ、フォーゴトン・レルム、エベロンは、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の登録商標です。ウィザーズ社のすべてのキャラクター、キャラクターの名前、肖像画は、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の登録商標です。この資料はアメリカ合衆国の法律によって保護されています。ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の許諾書なしでの本資料の製品化や、ここに含まれている資料や図画を無断で使用することは禁止されています。この製品はフィクションです。実在する人物、組織、場所、または出来事と類似していることがあっても、それは純粋な偶然にすぎません。このウィザーズ・オブ・ザ・コーストのゲームにはオープン・ゲームの内容は含まれません。この資料のどの部分も、どのような形であれ許諾書なしに編集してはいけません。オープン・ゲーム・ライセンスとD20システムに関するさらに詳細な情報を得るためには、わたしたちのウェブサイト、www.wizards.com/d20を訪れてください。


(C)2001-2007 Wizards of the Coast, Inc. All rights reserved.

関連記事

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://nirvanaheim.blog116.fc2.com/tb.php/27-50266b26

プロフィール

laevaと名乗っていましたが、呼ばれる際に恥ずかしいという問題が発覚して以来、にるば(nirva)と名乗ってます。RPG、ボードゲームなどが趣味。
 
 コメントへの返信が大体遅れておりまして失礼しておりますが、おそらく質問等は、twitterの方でしていただいた方が短時間で認知できる確実性が高いかと思います(右カラム参照)。

コメント

トラックバック

RSS

最新記事

リンク

SkypeWeb

スクラップ

Tweets@nirvanaheim

検索フォーム

月別アーカイブ

 

記事カテゴリ

記事タグ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。