「アナログ」と「アナログゲーム」の話 

 某所でアナログゲーム云々という話をしたのですが、twitter上でそのアナログゲームという言葉についての話を少し引き合いに出したら、この言葉の周囲に各所で多少話題が展開したので、当初の話を改修して(前半はほぼ増補ですが)ここに載っけておくことにしました。アナログゲームというジャンルについては別の記事で概説しましたのでそちらも参考程度に。


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アナログゲームの大枠的ジャンル概説/紹介 

 アナログゲームサークル(仮に「ゲームサークルD」とします)の公式サイトに載せる、「自分たちが扱っているゲームについて」概要を述べるページ、という設定で書いたという設定の記事です。

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雑惑:『テラ』について 

 こないだ『テラ』を久しぶりに遊んだのだが、やはり凄いゲームだと実感せざるをえない。フェドゥッティがデザイナーとして如何に優れているかがよく分かる。あれだけのシンプルなメカニズムで、十全にゲーマーの楽しみを喚起せしめかつ、テーマを表現し切っているのだから。クニツィアさんも見習って欲しいものです、いやまったく。

 クニツィアの作品を見る度に思うのは、何で彼は人生ゲームとかUNOとかのゲーム空間にいないんだろうなぁということだ。なんだろうな、時代が悪かったんだろうか。生まれた場所が悪かったんだろうか……というようなことを思うのは、アメリカ中心的文化感に毒されているのかもしれない。

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昨日の日記:「墜落世界」やりました 

・近況

 今日から駒場祭です。といっても、駒場キャンパスのみの祭であって本郷生には関係ないので、本郷では普通に講義があるわけで、普通に講義に出ました。金曜の講義はどれも面白く、興が大いに湧くのですよ。好き哉。

 とまれ、ゲームサークル大都会には駒場祭の時に夜中も学生会館に陣取って、半合宿体制をとる慣習がありますので、昨日は大学に泊まってゲームをしてきました。本当は帰るつもりだったんですけどね…ふぅ、11月末の開空間は寒かった。ストーブ様のご験力には大変助けられましたね。というわけで、今日は一度家に帰って、防寒装備を調えることにしました。終電で大学に戻ろうか検討中。何にせよ、毛布様には激しくご一緒していただきたく候。


・昨日のゲーム

 まず「操り人形」で散々な目に遇いました。某薄羽君との相性は最悪な模様。序盤から切られるわ、切られるわ!お前そこで狙うのはそれじゃないだろうと、とは私は思うわけですが、まあしょうがない。ってーか初プレイの人はやっぱ仕事しませんねぇ。次に「三人プエルトリコ」。同じく散々な目に。うーむ、これについては戦略について柔軟性がない自分をかなり痛感してもいます。かなり序盤から他に噛み合わせられてなかったし…

 で、次にプレイしたるはRPG。「墜落世界」初プレイです。

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近況:土曜日 妖精奇譚の話 

 1週間も経って何が近況だという気もしますが。

 さて、例会と言っても、大学祭などについての会議じみたことをした後はゲームをするだけ。

 というわけでまずは軽くカードゲームをしました。遊宝堂の最近作「妖精奇譚 Fairy Tales」です。
妖精奇譚

~基本的なゲームの流れ~

・カードは二種類。
 1.一定条件で点数増加を起こすカード
 2.カードをオープン/クローズするカード

・カードを各自に5枚配り、1枚取ったら隣に回す、というドラフト行為を5回繰り返して手札を構築する。
 →各自手札からカードを1枚選び、同時に公開。2.のカードが公開されたら、オープン→クローズの順に効果処理。
 →これを3回繰り返す。余った2枚はゲームから除外。

・ドラフト→カードプレイ3回、を4回繰り返し、12枚のうちオープンになっているカードの合計得点が最も高い者が勝利。


 いたってシンプルです。

 確か買ったのは9月末で、初プレイは先々週でしたか。買う前は雰囲気から勝手に「Once upon a time」みたいなものかと想像していたのですが、全然違いました。やっててなんだか新鮮な感じがしましたね。カードを一枚とっては隣に回すドラフト式手札構築、しかも別に全部使う/使えるわけではない、という点が想像以上に戦略性を高めていました。まあ比較的にですが。

 初プレイ前には「ロールの『まじかるすくーる』よりはゲーム性がある」なんて言ってましたが、少々過小評価していました。反省。馴れたら10分で終わるサイズのゲームとしては十二分に面白いです。漫然とやってるだけでも他者の手の内がかなり見えますので、マルチゲームの入門訓練にいいかもしれません。あと奇麗系の絵ですから、初心者にも受け入れやすいでしょうしね。

 まあ多分誉めすぎてはいると思いますが、10分ゲーとしては十分評価に値します。遊宝堂のカードゲーム(TCGは知りません)としては他に「伝説のかけら SAGA」「仮面舞踏会 Masquerade」がありますが、個人的にはこれらの中で最高評価をつけたい。「サーガ(前者)」は正直クソゲー分が多いですし(一方で名作名作と放言しておいてなんですが…)、「マスカレード(後者)」は面白くはあるのですが、ミニ「操り人形」のような感じがすると同時に疲労度が「操り人形」と変わらない気がするので…

 ところで次作に「幻影奇譚」なるものが予定されているそうですが、日本の店頭に並ぶのはいつかな?


 しかし返す返すも「サーガ」が流行ったのは不思議。私の代と私の上の代にはクソゲー扱いされたのに。下の代のクソゲー愛好者比率が高すぎて焦ることなきにしもあらざる昨今です。ところでサーガのページにヴァリアントルールがあるのだが、O君、投稿してみてはどうでしょうか?

アメリカゲームとドイツゲーム 

 ここのところ、ずっとサークルの合宿に行ってました。朝から晩までゲーム三昧!楽しかったです。RPGは2PLに1GM…期間の割に大した量じゃないですね。残念。

 このタイトルは、ボードゲームをひたすらにやっていて思ったことなのですが、アメリカのボードゲーム(カードゲーム)をやっていると、ドイツのボードゲームって緻密だなー、とつくづく思うのですよ。アメリカゲームといっても今回やったのは二つだけですが。まずSteve Jackson Gamesの「Munchkin」。次はAtlas Gamesの「Cthulhu500」です。いずれもオリジンズアワードをとった作品で、言わば「アメリカを代表する、アメリカ最高峰のカードゲーム」…なはず^^。

942cfede.jpg 「Munchkin」はその名の通りマンチキンをプレイするゲームです。ルールブックに曰く、

「マンチキンってのぁな、ダンジョンもぐりってヤツの精髄を味合わせてくれる、風流さのカケラもないパロディゲームのことさ・・・あの七面倒クサい「ろ~るぷれい」抜きのな!」

だそうな。カードに「GMが経験点の計算を間違えて1LVアップ!」とか書いてあるあたりどうしようもないゲームです。特に注目すべきは「cheat」というカード。このカードを使用すると、他のカードを「ルールに違反した使い方ができる」そうです。もちろん具体的なルール的規定はありません。何と言いますか、オイこら、アメリカ人!て感じ。

クトゥルフ500 「Cthulhu500」は、コズミック超次元サーキット場で、名状しがたい車と名状しがたいパーツやクルーを駆使してレースを行なうゲームです。何と言いますか…とりあえずクトゥルフ分を混ぜときゃいいとでも思っているのちゃうかと。「Gentlemen」がちゃんと「Gentle-beings」と言い換えられてる辺りはまあクトゥルフだなぁという感じですが。
 自分は何もしていなくても不思議と順位の変動が激しいゲームですが、このゲームでツッコみたい点としては、対抗カードの扱いが「出したもん勝ち」「早く机に叩きつけた方が優先」とかなっているところでしょうか…あと自爆した方が有利な一部車とか、手押し車がレースに参加するなだとか…

 つくづくアメリカ人は豪快だと思います。

 サンファンやサンクトペテルブルクなどの、一カード一金単位の読みを必要とされる良ドイツゲームを見るにつけ、つくづくそう思います。